第19次友愛植林訪中団
第2期アモイ市同安区生態緑化林事業(2011年12月)
2011年国際森林年協力登録事業
<第19次植林訪中同行記>
アモイを訪れるのは、平成22年3月以来であるから1年9ヶ月ぶりになる。
昨年の暮れ12月中旬という冬の真っ只中にアモイを訪れた。
訪中前には緯度的には沖縄より南、台湾島の対岸に位置するアモイであるから寒さもそれなりであろうと私はタカをくくっていた。
しかし、アモイ空港に到着してみると昨年3月に訪れたときのような湿った空気ではなくカラッ風が吹いており、寒さも日本と同様厳しいものであった。
中国中央部の大陸性気候の影響を随分と受けているのだろう。
私は、南に行くほど暖かくなるという稚拙な考えをしていたことを恥ずかしく思った。
さて、今回の植林プロジェクトは一昨年までと同様にアモイ市内で遂行するものではあるが、「2011年国際森林年」登録事業として同安区にて行われる第二期事業にあたる。
植林地は、同安区に位置する安渓であり鉄観音茶の発祥の地である。
安渓では住民2000人のうち実に半分の住民がお茶の栽培に関わるという。
安渓まではアモイ市街地よりバスで2時間程山道を登り、幾つかの見返り峠を越えなくてはならない。
一見、自然豊かな地域のように思えたがアモイ青年連合会の王常任委員の説明によると、20年前までは住民が生活のため野放図に木々を伐採してきたことから、この一帯はハゲ山だったという。
そのハゲ山を現地行政が、地道に雑木林へと再生させてきたのだ。
一方で、近年はアモイ市街地への交通の便を図るために高速道路を敷設した。
充分な環境アセスメントを行い環境に最大限配慮した開発事業を行なっているようである。
友愛の今回の植林プロジェクトも、これらの事業の一端を担うことになる。
植樹作業では、例年通り現地ボランティア約150名の協力を得て約54ヘクタールの山地に山杜英・香樟・楓香等計六樹種約6700百本余りの苗木を植樹する。
起工式において現地の報道機関からの取材も多数受け、友愛植林事業が現地において強い関心を集めていると実感した。
起工式において友愛植林訪中団川手正一郎団長は、「中国の緑を増やすことは、世界の緑を増やすことです。そして、中国の環境を保護することは世界平和に繋がるのであります。皆さん、夢を大きく世界平和のために寄与しませんか!」と現地ボランティア青年へ呼び掛けた。
これに応えて現地青年らが国際森林年のポスターを掲げ、目を輝かせていたことが強く印象に残った。
事務局次長 井之輪 豪
- 2011年国際森林年協力事業のポスターを手に。
- 景観用の樹種も植林された。
- 地元メディアも注目。テレビ、新聞などが取材。広報効果大。
- 地元特産の銘石をつかった記念碑。
- 植林予定地。今後、地元の人々によって植林が進み、緑の山に。
- 地元の学生がボランティアで参加。