Activity2013年度の活動内容

OJABより派遣員来日
~京都・広島・東京 日本の食文化を堪能(2014年1月)

友愛と姉妹団体の関係にあるオーストリア勤労青年連盟(OJAB)は、毎年それぞれに派遣員を送り、交流を続けている。
今年度も実施されたこの国際交流受入事業では、日本文化に多大な興味を寄せる二人が派遣され、1月24日(金)から31日(金)までの八日間を日本で過ごした。
本年度は、アテンドに柏井 優さん、松村衣梨さん、納谷結花さんが協力参加してくださった。松村さん、納谷さんお二人の報告文と共にご紹介します。
今回OJABの推薦を受け来日したのは、マルクス・グルーバーさん(36歳、学生担当マネージャー)とクラウディア・ケルシンガーさん(38歳、直営施設マネージャー)のお二人。
日本文化に興味を持ち、来日前に様々な書物を読んで、実際に目にするのを楽しみにしての来日である。
特に世界遺産に登録された「日本食」を体験できる事に、大いなる期待を寄せていた。
早朝の空港への出迎えは柏井さんが担当、元気な笑顔で二人をお迎えした。
長旅の疲れも見せず、翌日二人は築地市場を見学。
その後京都に向かい、憧れの金閣寺の見学を始め多くの神社、仏閣を見学した。
広島に移動してからは、納谷さんが合流。お好み焼きに舌鼓をうったり楽しい旅となった。
広島では、鳩山一郎先生の遺志を受け、原爆資料館を見学、平和への取組みの講義を受け、荒本徹哉副市長と面談した。
広島市からは毎年、市庁舎の入り口に掲示板を設けるなど、心を込めて迎え入れてくださる暖かいご協力をいただいている。
東京に戻り、鳩山会館の見学後、鳩山由紀夫理事長、川手常務理事、木村理事との歓迎食事会に臨んだ。
二人は多くの出来事を体験した感謝を述べ、31日無事帰国の途についた。

マルクスとクラウディアとの二日間
  —— 松村 衣梨

毎年「友愛ドイツ歌曲コンクール」を実行委員としてお手伝いしているご縁で、友愛が長年国際交流を続けているオーストリア勤労青年連盟(OJAB)来日の際のアテンドという今回のお話を頂き、マルクスとクラウディアの2人と、東京での2日間を一緒に過ごした。

1日目は鳩山会館を訪れた。
歴史ある美しい洋館の記念室に展示された貴重な品々を2人は熱心に見学し、また説明に耳を傾けた。

夜には、ライトアップした東京タワーのすぐ近くで歓迎食事会が開催され、クラウディアはオーストリアの民族衣装を着用しての参加。
鳩山由紀夫理事長は気さくな方で、終始和やかな雰囲気の会となる。

2日目の朝、スカイツリーに赴きチケットカウンターの列に並ぶも、私達の順番が来る直前に強風のためエレベーターの運転が停止してしまう。
残念だが、午後の運転再開までの間にショッピングをすることにし、浅草へ移動する。
雷門の前で記念撮影をし、仲見世で人形焼や箸、やげん堀の唐辛子など日本ならではのお土産を購入し浅草を満喫。

クラウディアは天丼屋で食べた「べったら漬」がとても気に入り、これもお土産にしたいという。
日本人でも好みが分かれる漬物を、本当に美味しそうに食べていて、意外に感じた。

彼女はオーストリアでは日本食が食べられないことを、残念がっていた。

2人とも、京都滞在中から豆腐や刺身、日本酒に親しんでいて、マルクスは特に箸を上手に使いこなしている。
午後は再開したスカイツリーに戻り、エレベーターに乗るためにまた並ぶ。
日本では何かにつけ並ぶが、オーストリア人は並ぶことが好きではないとのことで、待ちきれない様子。
文化の違いを感じる。展望デッキからの光景や、ガラス床から真下を見下ろした眺めを楽しんだ。
寿司屋での夕食ではカウンター席に座り、2人は職人が寿司を握る姿を興味深そうに見てカメラに収めていた。
寿司は江戸前の作法(?)に則って、箸ではなく手で頂いた。

2日間という短い期間であったが、彼らが積極的に日本の文化に触れ、楽しむ姿が印象に残った。
自身の語学力不足のため言葉の壁が不安だったが、彼らの笑顔や優しさに助けられながら共に楽しみ、ほんの一部だが日本を紹介するという貴重な体験をさせて頂いた。

また、普段当たり前のように見たり触れたり食べたりしているものも、日本独特の文化だと再認識する機会となった。今後、オーストリアを含め海外を訪れることがあれば、彼らのように進んで色々なことに触れたいと思う。

「友愛国際交流事業」に参加させていただいて
  —— 納谷 結花

私は、数年前より実行委員として「友愛ドイツ歌曲コンクール」のお手伝いをさせていただいております。
光栄なことに、この度OJAB(オーストリア勤労青年連盟)の方々との交流事業に声をかけていただきました。
オーストリアといえば、モーツァルトが生没した国でもあり、音楽が大好きな私にとっては憧れの場所の一つです。
全8日間の日程のうち、私は1日目の東京と、京都~広島~東京の5日間をご一緒させていただきました。

語学力不足もあり、最初はコミュニケーションがうまく取れませんでしたが、OJABから派遣されたマルクスとクラウディアのお2人はとてもフレンドリーに接してくださり、道中笑いの絶えない楽しい旅となりました。
今回お2人と一緒にいて、日本人の自分には当たり前になりすぎて珍しくなくなってしまっている、例えば「着物(和服)」や「扇子」「箸」や「独楽(コマ)」などの良さを改めて新鮮に感じた、という場面がよくありました。

マルクスとクラウディアがうれしそうに着物を着ている姿をみたときは、オーストリアの人々にとって、日本は魅力的な国に映っているのかな、と少し誇らしい気持ちにもなりました。

浅草の仲見世通りや広島の厳島神社、広島城では、日本の伝統的な文化や建築物に目を輝かせておられましたし、「SUSHI(寿司)」「TENDON(天丼)」や「お好み焼き」などの食文化にも大変興味を持ってくださり、美味しいを連発しながら食べていました。
喜んでもらえたこと、日本の食をほめてくださったこと、理由は言葉では表現できませんが、とても嬉しかったです。
このような、お2人の異文化を理解しよう、溶け込もうという気持ちが、緊張していた私の心を解き放ってくれたのだと今改めて感じております。

交流とは、何よりそういった姿勢が大切で、言葉の壁さえも超えることが出来る、それに気づかされた5日間は、私にとってとてもかけがえのない時間でした。
この素晴らしい出会い、出来事に感謝しております。

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