新講座「論語に学ぶ友愛」開講
友愛・東アジア共同体研究所共催
講師に安岡定子先生をお迎えし45名が参加
「友愛サロン」には学ぶ喜び・知る感動が満ちあふれて
クーデンホーフカレルギー伯の唱えたFraternityを、友愛の創設者故鳩山一郎先生が訳した「友愛」という言葉は、友愛・東アジア共同体研究所の理念の礎となってる。ヨーロッパにおける博愛という理念のみならず、中国においても墨子が「兼愛」という言葉で、差別のない世界を説いており、洋の東西を問わず、「友愛は」人間が生きていく上での要であることが解る。
世界が混沌としている今こそ、友愛の理念が必要との思いから「論語に学ぶ友愛」講座が開設された。この講座は友愛と東アジア共同体研究所の共催で行われる事業で、両団体の会員から参加者を募り年5回の予定で開催される。
鳩山安子名誉会長のご命日、鳩山由紀夫理事長の誕生日にあたる2月11日、第1回目の講座が友愛サロンにおいて開講された。
当日は昨日までの寒さも和らぎ暖かい陽ざしの中、参加者が集合した。
当初30名の定員予定であったが、希望者が多く、急遽45名までに増やしたため、会場はすし詰め状態になってしまった。
冒頭鳩山由紀夫理事長が開講の挨拶を行った。
理事長挨拶
今日は母安子の命日であり、私の誕生日でもあります。母からきっちりと友愛の理念を実践しながら生きていくようよう、叱咤激励されているのだと思います。この様な日に安岡先生をお迎えして「論語に学ぶ友愛講座」が開設されるのは、喜ばしいことです。皆さんと一緒に、頑張って勉強して参ります。
川手正一郎常務理事より、講師紹介が行われ、講義に入った。
まず安岡先生から、孔子と論語についての講義があり、孔子の生きた中国の背景の説明があった。
この辺りから既に、参加者はぐいぐいと安岡先生の講義に引き込まれている。
教科書には『実践・論語塾』(四面書評欄にて紹介)が用いられ、安岡先生の優しい解りやすい講義に、参加者はみな頷きながら聴き入っていた。
「素読」に感動
1つの章句に解説が施された教科書を、孔子の人柄などのエピソードを交え、講義が進んで行く中で、安岡先生が「素読(そどく)」を薦められた。先生の声の後に続き、実際声を出して章句を読むという、小学校以来の出来事に皆ビックリ。それでも声に出して読む、暗唱することの新鮮さ、音から味わうことの楽しさが印象に強く残ったのか、終了後参加者は、異口同音に「素読が良かった」と感想を述べていた。
休憩のお茶を挟んで、午後4時30分、活発な質疑も行われ、第1回講座は、無事終了した。
終了後、今回の講座開設に尽力された小峰秀子評議員より、鳩山由紀夫理事長に、お誕生日を祝う赤いバラの花束が贈られ、鳩山理事長は、少しはにかみながら笑顔で受け取った。
次回は4月22日開講
講師紹介
安岡定子 (やすおか・さだこ)
1960年東京都生まれ。 二松学舎大学文学部中国文学科卒業。
安岡正篤(陽明学者・思想家)の次男・正泰(思想家・安岡正篤記念館館長)の長女。
現在、「銀座寺子屋こども論語塾」、「斯文会・湯島聖堂こども論語塾」等全国各地で23講座に及ぶ講座を開設、幼い子どもたちやその保護者に『論語』を講義している。
また成人のために講座も各地で開催、ラジオ・テレビに出演する等幅広い活躍を続けている。
『安岡定子の優しい論語』CD集をはじめ著書多数。
- 教科書を手に講義をする安岡定子先生。笑顔を絶やさぬ素敵な女性。参加者はすっかり魅せられて
- 今こそ友愛の理念が必要な時ですと、講座開設の意義を話す鳩山由紀夫理事長
- ご縁の深い安岡先生に来ていただけて光栄ですと講師紹介。川手正一郎常務理事
- 「19歳から75歳まで、年齢もまちまちだが学ぶ意欲に溢れた参加者は、熱心に講義を受ける
- 小峰秀子評議員(右)より誕生日のお祝いの花束が贈られ、全員が拍手でお祝いした