第5回友愛国際写真コンクール 表彰式開催
「友愛・平和・緑・人と自然」のテーマに一万点を超える応募
特別附録で受賞作品を紹介
平成30年12月21日(金)北京市内の21世紀ホテルに於いて、「友愛国際写真コンクール」の表彰式が開催された。本コンクールは第5回目の開催で、公益財団法人友愛と中国国際青年交流センターが主催している。今回も世界17ヶ国から約1万点を超える作品が寄せられ、友愛理念の普及に大きな役割を果たした。
本コンクールは「友愛・平和・緑・人と自然」をテーマに掲げ、世界各国の人々に「友愛・環境・平和」について再考を促し、友愛理念に基づく国際交流が発展していくことを目的に開催されている。
今回も多くの作品が寄せられ、第一審査で約半数に絞り、ウェブサイトでの閲覧に供した。ウェブサイトでは、インターネットによる人気投票が行われ、携帯感動賞、携帯クリエーション賞、ネットユーザー賞などの各賞が選ばれた。
更に日中双方の審査員による厳正な審査を行い40名の入選作品を選出した。
審査員による入賞作品(友愛賞2名・一等賞1名・二等賞3名・三等賞5名・優秀賞12名・友好参加賞10名)全作品を今号附録にてご紹介しているので、お楽しみいただきたい。
友愛賞に輝いた2作品は、どちらも子どもの笑顔が印象的な作品で、川手常務理事はこの2点を取り上げ「笑顔・感謝・挨拶は敵を作る事がない。これを拡げて行くことは、友愛理念の伝承に他ならない」と挨拶し、大きな感動を呼んだ。
表彰式式場には、受賞作品40点を始め、インターネットによる受賞作品も展示され、見学の人で賑わっていた。
今回は理事4名も訪中団に加わり、迫力ある訪中団が結成された。表彰式ではプレゼンテーターを務め、交流活動など積極的に事業に参加、新しい活動に向けての地固めとなった。
開式の冒頭に流れた友愛と全青連の培ってきた歴史を物語るビデオに、参加者全員が惜しみない感動の拍手を贈った。
訪中団報告
極寒のなかのハーモニー 理事 井田安信
12月21日、北京で行われた「第五回友愛国際写真コンクール」の表彰式に参加させていただきました。
一等賞に選ばれた作品である「ハーモニー」は、文明の象徴の機関車が鉄橋を渡るところと、その下をロバの群れが走っているところを上手にとらえた作品です。自然を形容するロバの群れと、産業や機械化をたとえるものとしての機関車とのハーモニーが、「友愛・平和・緑・人と自然」の理念を多くの青年や人々に意識づけることに役立ったことと思います。
また、友愛賞に選ばれた作品「幼き修行僧と子犬」、「蓮の花のそばで」の2作品については、幼い子供たちの明るい未来を連想させる作品で、見ている私たちに人間のすばらしさや、愛や希望を教えてくれるもので心が動かされました。
その他にも多くの作品が展示されており、どの作品も「友愛・平和・緑・人と自然」の大切さを十分に気づかせてくれる作品でした。
そして、これらの作品がコンクールのホームサイトにアップロードされて閲覧されると共に、サイト上での人気投票を行っていたことを知り、ネット社会の便利さを改めて思い知らされました。
北京は極寒の中でしたが、共同開催をしていただいた中国国際青年交流センター、北京市青年連合会の皆さんの暖かな友情のおもてなしを感じて、皆さんのご努力に深く感謝し、帰国の途に就きました。
「友愛」につつまれて 理事 西川伸起
年も押し詰まった12月、友愛の理事として初めて友愛国際写真コンクール表彰式と宋慶齢基金会との打合せに出席させて頂いた。
写真コンクールのテーマは「友愛、平和、緑、人と自然」である。初めてこのコンクールのことを聞いたときには、応募も選定も難しそうな賞という印象であった。友愛と言う言葉は「友愛」としか言い表しようのない言葉であり、国語辞典的に説明しようとすると、どうしても個々人の理解が微妙な揺らぎを示し、漸近線のように近づくものの、何か違う概念になってしまう。そういう危惧をいだいていた。
ところが、選ばれた作品を拝見し、そんな杞憂が雲散霧消した。審査委員選定による入賞作品も、サイトでの人気投票で選ばれた入賞作品も、不思議なほど友愛コンクールの名にふさわしいものとして、納得感をもってすんなりと心に落ちてきた。そして友愛が、日本人にも中国人にも共通の概念として伝わることに心地よい驚きを感じた。
今回の訪中の間、訪中団の間で一つのキーワードとなったものが、「共通の時間を過ごす」であった。
団員の中に、結婚を決意した理由として、「この相手となら共通の時間を過ごしていけると思ったから。」ということを話された方がいて、ブームのように皆が口にするようになったのだが、まさにそれも「友愛」を体現するものであった。
宋慶齢基金も同様である。訪中団の中に、これは中国におけるユニセフのようなものを個人が作ったもの、と言った方がいたが、これもまた友愛思想の一つの体現であるように私には思えた。
今回の訪中には事務局はじめ多くの方のご尽力とご協力があった。深くお礼を申し上げると共に、同行各位と「共通の友愛の時間を過ごせた」ことに深く感謝し、今後の活動にも活かしていきたいと想う。
訪中に思う 理事 攪上哲夫
2018年は、「日本国と中華人民共和国との間の平和友好条約」(以下「日中平和友好条約」)締結40周年の節目の年である。近年、中国への偏った報道が多数流布され、日中平和友好条約締結の節目の年にありながら政府、民間含めて同条約40周年の記念すべき行事、報道が少なかったように感じる。同条約第3条には、「両締約国は、善隣友好の精神に基づき、かつ、平等及び互恵並びに内政に対する相互不干渉の原則に従い、両国間の経済関係及び文化関係の一層の発展並びに両国民の交流の促進のために努力する。」とある。この度、同条約締結40周年に、「友愛」の国際交流活動事業の一環として、中国を初めて訪問する機会を得た。まことに意義深い訪中であり、「友愛」がこれまで行ってきた中国との国際交流活動事業が、まさに日中平和友好条約の精神に則った活動との確証を得る機会であったことをまず報告したい。
訪中の目的の一つに、「第5回友愛国際写真コンクール表彰式」式典での賞状授与他、中国主催側との善隣友好を深めることであった。中国側主催者は「中国国際交流中心」であり、同機関は、「中華全国青年連合会(略称全青連)」傘下の国際事業を運営する組織である。全青連は、中国国内各分野の青年組織を統括する、総勢三億数千万人のメンバーを擁する中国唯一の、巨大な青年組織である。「中国国際交流中心」と「友愛」とは、長年深く、人的交流を行ってきた関係から、相互理解が深まり、写真コンクール等を通して、日中双方の文化的交流がなされてきた。相互理解、相互尊重、友愛の理念に適った国際交流が続けられてきたこと、日中平和友好条約の具体的な成果が確認された式典であった。
日本と中国間では、国の体制、国情、国民感情の相違から、私たち日本人が抱いてきた価値判断では想像のつかないことが多々あり、そこに国際交流の難しさ、ややこしさがある。しかし、「友愛」がこれまで続けてきた中国との国際交流活動は、日本と中国との垣根を低くし、同時代を共に生きる両国民、特にこれからの次代を担う青年組織の、善隣友好の懸け橋となってきたことは確かである。民間国際交流のさらなる発展を、「友愛」はこれからも示していかなければならないとの思いを強くした訪中であった。
- 当意即妙、定評のある川手常務理事の挨拶は、今回も大好評!学生も関係各位も素晴らしいと絶賛
- 受賞者全員・関係者一同・参加の学生達が舞台に上がり全員での記念撮影
- 友愛賞は、芳賀理事(右端)と馬主任(左端)の二人から手渡された。今年の友愛賞は秀逸!
- 1位受賞の楊さんを中心に李書記(右)と川手常務理事(左)楊さんの手には賞状と賞金のボードが
- 李柯勇書記(右から4人目)・馬興民主任(右から2人目)を囲んで記念撮影
- 撮影意図などを直接聞くことが出来るのも魅力。真剣な眼差しで聞く李書記、馬主任、川手常務理事
- 優秀組写真賞の受賞者に賞状を手渡す洪桂梅副主任(右)。第1回開催よりこの事業に携わっている
- 2等賞の受賞者に賞状を手渡す井田理事。賞金ボードは森田悠介一等書記官が担当してくださった
- 笑顔で受賞者と握手、西川理事(右)。毎年参加し、活躍の中国の成審査員も笑顔で見守る
- 携帯感動賞の賞状を受賞者に手渡す石渡菜々子審査員。一人一人に言葉を掛けながら笑顔で手渡した
- 新藤健一審査員(右端)からは、ネットユーザーの人気投票で賞を獲得した卓さん(中央)に
- 会場に集まった学生と中国各地から参加の受賞者。友愛と全青連の関係を紹介するビデオに感動
- 3等賞の賞金パネルを手渡す攪上理事。受賞者も手渡す理事の顔にも笑顔がこぼれている
- 訪中に参加の田中評議員(右)と受賞者の藍さん(中央)中国側審査員翟さん(左)
- 忙中閑あり︱万里の長城へ。マイナス9度、息も凍る寒さの世界遺産のなかで、友愛の勇士たち
- ホテルの渡り廊下に展示されている作品に見入る井田理事(右)西川理事(中)攪上理事(左)