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「私にとって友愛とは」友愛小論文コンテスト 日本国内で初の実施
千代田国際語学院池袋校にて開催

国際色豊かな在学生と友愛ユニオンメンバーでのテーブルディスカッション
テーマは「日本で感じたカルチャーショック」
2月15日(土)東京池袋にある「千代田国際語学院」(曁南大学校舎)の協力を得て「友愛小論文コンテスト」が実施された。この日は友愛ユニオンメンバーと千代田国際語学院で学ぶ留学生との交流・テーブルディスカッションを中心に実施。後日その経験を基に「私にとって友愛とは」の小論文が寄せられ、優秀作品を表彰し、奨学金を贈る。友愛についての紹介、友愛ユニオンメンバーによるスピーチも行われ、充実した交流の時間がもたれた。参加者の感想を紹介します。
交流の出発点となる友愛
浦 彩人
友愛とは、目の前の相手を慮り、受け入れようとする姿勢です。これこそが、他者との交流の出発点です。
今回の交流で、千代田国際語学院の生徒たちと「日本で感じたカルチャーショック」についての議論を行う際、初めはなかなか話を切り出せませんでした。しかし、そこで生徒たちが持っている文化的背景に思いを巡らせ、「知りたい、分かりたい」という意識で会話を始めたことで、文化的差異についての意見交換が活発になったと感じます。これこそ、「相手を慮る友愛」がコミュニケーションの出発点になった場面です。
私は新社会人として過ごしたこの一年で、仕事で関わる人々に対する「友愛」が重要であると思いました。それは、他者との交流の第一歩である友愛の意識を持つことで、初めて一人では成しえないプロジェクトを実行に移せると感じたからです。
今回の交流は、学校でも会社でも、あらゆる場面で交流の出発点となる「友愛」を再確認する、貴重な機会となりました。今後も友愛を起点として、様々な交流を広げていきたいです。
改めて知った中国の先進性
吉田 大志
千代田国際語学院の中国人留学生の一人が、「来日後、インターネットショッピングで買えるものの種類が少ないことに驚いた」と発言した時、私は思わず耳を疑いました。
なぜなら、私は某大手インターネットショッピングの運営会社に勤めておりますが、品揃えに対して顧客からネガティブな意見をもらうことは極めて稀だからです。聞くと、中国では冷凍食品や自動車もインターネットで購入できるようです。
別の中国人留学生は、「各種公的な手続きがオンラインで完結せず、役所に出向く必要があるのが面倒だった」と自身の体験を共有してくれました。公的施設の利用予約がオンラインで申請できるようになるなど、日本の行政も徐々にオンライン化していると思いますが、全ての書類申請が、オンラインで可能な中国人留学生にとっては母国と比べて物足りなさを感じるようです。
千代田国際語学院でのディスカッションを通して、改めて中国の先進性を感じることができ、中国社会により一層興味を持つようになりました。
身近な事柄の違いは
出倉 正啓
今回の千代田国際語学院留学生との交流では、日本と自国との違い・日本での生活で感じたカルチャーギャップをテーマにディスカッションを行った。
中国人留学生の目線からは、髪型や服装のちがいが多く言及されていたことが印象的であった。例えば、中国では男性の髪型は日本より短髪が好まれること、女性では前髪をつくる髪型はしないことが出されたほか、日本の女性は寒い冬にも脚を出す寒そうな格好をしていることに驚きを感じたようだった。
日本の制服はスカートであるのに対し、中国の制服は日本で言うところの体育用ジャージであるという議論がなされ、その制服のちがいが理由の一つではないか、という結論に至ることができた。
このような身近な話を端緒に、「国家がどの程度個人に干渉するのか」という点で、お互いの国の社会制度の話にまで近づくことができ、有意義な時間を送ることができた。
この経験を、5月に予定されている韓国でのテーブルデスカッションでも生かし、お互いの文化の相互理解に努めたい。
対話を通して知った日本の新しい側面
成田 葵
「失われた20年、30年」と言われる時代を生きてきた私にとって、どんな人がなぜ日本に移住したいんだろう、日本語を学びたいんだろう、と思うことが増えていました。
もちろん、日本はユニークで面白い国だなと思います。しかし、円安が進む中で、かつてのような日本に出稼ぎに来るニーズは薄まっていると思います。また日本語ができなければ日本で仕事を見つけるハードルは高く、言語の壁があると思います。
今回千代田国際語学院の皆さんとお話する中で、「なぜ日本に来たんですか?」という質問をしました。その回答は、「釣りが好きだから」「中国の地方出身であって出稼ぎできている」「日本の方が中国よりも医者になりやすい」などでした。これを聞いて思ったのは、日本に住みたい理由が多様化している点と、色々な観点から日本を見て知って日本にきてくれている点です。
友愛の理念においては、相互の深い理解が必要であると強く感じます。そんな中で、今日本には日本を深く知ろうとしてくれている、友愛精神の土壌がある人が多くいることを感じて嬉しく思いました。
日中友好の一端を
堆 美優
今回、千代田国際語学院で日本語を学んでいる各国の学生の皆さんと交流を深め、改めてこのような草の根の活動が友愛の輪を広げる確実な一歩であることを実感しました。
鳩山先生が築かれた日中の友好関係において、私たち学生も一端を担っていることを誇りに思うと同時に、日中の若者たちが仲良くなり、互いに理解し合おうとする関係性が形成されることの大切さを再認識しました。
私自身、当日のグループメンバーとは今でも連絡を取り合っています。こうした個人同士のつながりが積み重なり、国家間の関係も少しずつ変わっていくと信じています。
国際関係論を学ぶ身として、普段は大学で理論や広い視野から見た日中関係に親しんでいますが、今回改めて個人レベルで互いの文化を共有し、分かち合うことの重要性を強く感じました。5月には韓国を訪れる予定ですが、日本とは切っても切れない関係であり、隣国である中韓の若者たちと、未来をより良くするために議論を重ね、相互理解を深めていきたいと考えています。
言葉の影響力
小倉 佑太
今回の交流を通して、私は人と人を繋げる言語の影響力の大きさを再認識することができました。
千代田国際語学院には日本語の学習をする中で、日本文化や伝統を学び、それを実際に体験したいと話す学生さんが多くいらっしゃいました。言語を通して日本を知り、さらに経験しようと試みる彼らの熱い思いに触れて、改めて私自身も日本文化の魅力を感じることができました。
さらに文化体験を通して得た人と人の繋がりを彼らはとても大切にしており、まさに言語が人々を繋げる実際を垣間見たように感じました。
また日本語が得意ではなく、今はまだ中国語しか話すことができない学生さんもいらっしゃって、手振りや身振りで自分の思いや感情を伝えようとする様子は、私たちと「心」を分かち合いたいという強い意思を感じました。
私はまだ中国を訪問したことはなく、まさに未知の世界でしたが、彼らの話を聞くうちに実際に訪問してより体験したいという気持ちが高まりました。(思い叶ってこの感想文を認める直前、中国を訪問できました。素晴らしい体験でした)
こうした言語学習を通してできた繋がりは、さらに広い世界への足がかりとなり、私たち若者同士の繋がりを押し広げ、より強固にしてくれると感じました。
私自身もこれから中国語を学習して、今回の出会いをはじめ、様々な機会の出会いと縁を大事に、さらにディープな会話を楽しめるよう努力していきたいと思いました。
裏方の目線で
北島 貴央
今回の千代田国際語学院の生徒とのディスカッションでは、直接議論には参加せず、裏方としてサポート役を務めていました。
そんな一歩引いた目線ではありましたが、各テーブルの参加者が、時間と共に相互理解を深めて行く様子を間近に感じることができ、非常に印象的な出来事で、同年齢の立場ながら胸が熱くなる光景でした。
私も昨年の韓国・全州大学校訪問の際のテーブルディスカッションで、国籍も第一言語も違う中で意思疎通を図ることは、そう簡単ではないことを実感しています。
しかし、各テーブルの皆さんがお互いに、積極的な自己開示を経て打ち解けていく姿はとても頼もしく見えました。外国人にとって難しい行政手続きや電車の乗り方など、相互に共感・興味を示せる話題で一体感が生み出されていたようにも感じられました。
最後になりますが、企画・運営くださった方々には心より感謝申し上げます。私たちユニオンのメンバーにとって、大きな収穫となる出会い、交流でした。
次回は自らディスカッションに参加し、友愛理念の一つ「相互理解」を体現したいと思いました。
いつも笑顔を絶やさず、毅然とした態度で留学生の支援に情熱を傾ける 栗田秀子会長
友愛のロゴを拝見して、YOUとIだと気づきました。と素敵なご挨拶 森田浩樹学院長
忙しい時間を遣り繰りして鳩山由紀夫理事長も出席。若者同志の交流こそ世界平和の原点ですと挨拶
「友愛小論文コンテスト」担当攪上哲夫理事
皆さんの率直な意見を聞きたいですと挨拶友愛ユニオンメンバー 浦 彩人さん
真面目に物事をこなす頼れる存在 次回の韓国にも参加予定友愛ユニオンメンバー 出倉正啓さん
昨年のOEJAB受入時も広島、京都に同行 大活躍でした友愛ユニオンメンバー 成田葵さん
いつも冷静な大所高所的な発言は一目置かれている友愛ユニオンメンバー 堆美優さん
国際関係論を学び、国際交流の推進に寄与したいと願っている友愛ユニオンメンバー 小倉佑太さん
前回の韓国での交流にも参加 活発に活動している友愛ユニオンメンバー 吉田大志さん
台湾留学で鍛えた中国語を交えての自己紹介に拍手が攪上理事も各テーブルの様子を、つぶさに観察。時間を忘れて話し込む様子に、笑顔がこぼれる
どのテーブルも話し声、笑い声が絶えない。さっき出会ったばかりとは思えない打ち解けた様子
事業担当の攪上理事、大活躍の場。身体を使ったじゃんけんのようなゲームを紹介。全員で大はしゃぎ
ミュージカル『ジギル&ハイド』から『対決』を見事な演技と声量で披露してくれた 劉禹辰さん
各テーブルの発表も、友愛ユニオンメンバー、千代田国際語学院の学生共同で行った
裏方に徹した北島貴央さん(写真右端)は、各テーブルを廻り、ディスカッションをエスコート