Activity2024年度の活動内容

2024年度 友愛小論文コンテスト 韓国 全州大学校にて開催
友愛ユニオンメンバーも参加 初めての試み・若者同志のテーブルディスカッション実施

2023年度OEJAB派遣員報告

全州大学校のテーブルディスカッションに参加した学生達と記念撮影
友愛ユニオンメンバーと学生達は、言葉の違いをものともせずに積極的に交流。日韓関係の未来は決して閉ざされていない!

5月26日(日)から28日(日)まで3日間忙しいスケジュールで、韓国全州大学校に於いて「友愛小論文コンテスト」の事業を実施しました。
今回は新たに日韓の若者同志による話し合いの場をということで、友愛ユニオンメンバー有志6名が同行し、全州大学校でのスピーチ、在校生とのテーブルディスカッションを行いました。新たな試みは大成功を収め、鳩山由紀夫理事長も「胸が熱くなった」と評した程でした。参加した6名の友愛ユニオンメンバーに感想文を寄せていただきました。現地での雰囲気もお伝えできると思います。友愛ユニオンメンバーの活躍に、期待が高まります。

相互理解のための一歩
橘 颯太郎

夢を持て!
実業家の金先生は祝辞の冒頭で参加者に呼びかけた。
参加した全州大学校生は「日本のホテルで働きたい。日本の教会で牧師をしたい」と真っすぐな目で私に夢を語った。
目の前のことをごまかさず真剣に向き合っていたり、自己研鑽に励んだりしている人とそうでない人とでは目が全く違うと社会人として私は強く感じており、全州大学校の学生はとても良い目をしていたと印象深い。
私が日本語でスピーチをした際、言葉では、じかに伝わらない部分があったとしても礼儀正しく心で聞いてくれた学生に、胸が熱くなった。
テーブルディスカッションでは、私の班は日本と韓国の外来種による影響と今後の対策について議論した。全州大学校学生は突発的に与えられた議題にもかかわらず、班員全員が意見を出し、終了時には模造紙が付箋でいっぱいになった。
時間内に結論を出すことはできなかったが、外来種の存在により支えられている産業が両国には共通してあり、ただ外来種を排除すれば解決するという単純な問題ではなくなっていることを再認識できた。
鳩山理事長は講演の中で「一つの東アジア共同体ができることを夢に見ている」と強調していた。私は、実現のためには互いの国の事情を理解し、一方的な博愛ではなく友愛の精神を持って足りないところを助け合うべきと強く共感した。
また、相手と実際に話をして存在を身近に感じることも相互理解には欠かせないと考える。
今回の派遣事業は相互理解のきっかけになると感じ、韓国についてより知りたくなった。ニュースや新聞で注目し、今回議論した全州大学生の顔を思い出して理解を深めていきたい。
最後に本プロジェクトの実現に尽力いただいた友愛の皆さまに心より感謝を申し上げます。事前研修や会議をオンラインの形でも開いていただいたことにより、遠方に住む私も問題なく準備を進められました。友愛を学び貴重な経験を共にしたユニオンメンバー、派遣事業を練っていただいた理事・事務局の皆さま、本当にありがとうございました。
(社会人)

人と人との繋がりに友愛の精神がある
小倉 佑太

今回私たちは韓国の全州大学校を訪れ多くの現地学生と交流を行う中で、友愛とは何か考えさせられる日々を送りました。
全州大学の皆さんはとても日本語が上手で、普段の会話からディスカッションの難しい内容まですべて日本語で行いました。さらに積極的に発言をしてくれる学生さんが多く、グループでの議論は大変盛り上がりました。
何より私たち友愛ユニオンとの繋がりを求めて今回のディスカッションに参加してくれた学生さんも多く、今でもSNSで連絡を取りあうほど親交を深めることができました。
いつか彼らが日本に来た時には、今度は自分たちが東京の街を案内して恩返しをしたいと、旧知の友人のように思いを寄せるようになりました。
私はこうした人と人との繋がりに友愛の精神があるのではないかと感じました。必要になったときに助け合える存在や繋がりは、まさに相互理解・相互尊重の精神のもと相手を思いやる気持ちの象徴だと考えています。
今回のディスカッションは1テーブル10名ほどで行い、テーマは当日ランダムに各テーブルに振り当てられるというものでした。
反省点としては、ディスカッションする内容に関しては、(私たち友愛ユニオンメンバーは、事前研修でそれぞれのテーマをもっていたのですが、全州大学校の学生達は、当日知らされたようでした)事前にグループで割り振りを決め、現地学生さんもそのテーマに則して下調べができた状態で話し合いが進められるとより具体的で有意義な会話が楽しめたかと思います。
良かった点としては日本と韓国の共通点を見つけてそこから問題を抽出し、互いの国の発展のために実りのある議論をしようとする気概を一人一人が持っていたということが解ったことです。私たち友愛ユニオンメンバーが提起する問題と対策に対して、彼ら自身の意見をフィードバックしてもらうことで、私たち自身も考えをさらにブラッシュアップできる貴重な機会だったと感じています。
今後もさらに違った目線からテーマを用意し、多くの人々の考えを知り、互いに理解していくことができる交流の機会をより多く体験したい、体験すべきだと感じました。
今後彼らが来日した際には、ぜひ友愛事務局(友愛サロン・資料室)にお越し頂き、更なるお互いの交流を深める機会を設けていただきたいと感じています。
(大学生)

私にとって友愛とは in 韓国
手塚 七彩

何気ない出会いを大切に、国籍・人種・性別の壁を越えて、誰に対しても誠実な気持ちで接すること。
全州大学校の学生の皆さんの前で発表した私にとっての友愛です。 今回の全州大学校訪問、学生の皆さんとのディスカッションはまさに私の考える友愛を体現する場となりました。
全州大学校の学生の皆さんは我々の訪問を温かい笑顔で迎え入れてくれました。わからない言葉がありながらも、慣れない日本語を使って一生懸命話しかけてくれました。
一期一会の出会いを大切にし、相手を理解しようとする誠実な気持ちに心を動かされるものがありました。コミュニケーションにおいて重要なのは、言語を流暢に話すことではなく、相手に歩み寄ろうとする姿勢であると彼らから学びました。
現在、世界には国家間で様々な問題があります。しかし、国と国ではなく人と人の繋がりにおいては、歴史や国益は考慮されず、相手を知りたい、仲良くしたいという純粋な気持ちだけが存在しています。その国境を越えた小さな繋がりの積み重ねが、強力な力となり大きな成果を導くのではないか。今回の交流を経てそう感じました。
テーブルディスカッションではSDGsについて議論を交わし、17のゴールを達成するために自分たちは何が出来るかを一緒に考えました。
SDGsには「誰一人取り残さない」というテーマがあります。
これは、環境問題や先進国/途上国という枠組みに限ったものではないと考えます。日々の生活で困っている人を見つけた際に、手を差し伸べられているか。コミュニケーションの中で、誰かを置き去りにしてしまっていることはないか。地球で暮らす一人の人間として、「誰一人取り残さない社会」を達成するために出来ることを考える良い機会となりました。
今回このような貴重な機会を頂き、本当にありがとうございました。学生の皆さんとの交流はもちろんですが、理事長や理事の方々に同行させて頂き、道中で様々なお話を伺うことが出来たのは、とても刺激的で有意義でした。この場を借りて改めて御礼申し上げます。
(社会人)

YOU(全州大学校生)& I(友愛メンバー)MAKE WE & WORLD.
鈴木 健太

私にとって初めての韓国。今回は友愛ユニオンのみんなの思いを背負って、日本と韓国の架け橋になるために臨みました。
全州大学校に訪れ、ホールで鳩山由紀夫先生や全州大学の副総長の講話等をお聞きしました。
その後友愛ユニオンメンバー6名が、それぞれが思う「私にとって友愛とは?」をスピーチしました。
私は初めて「友愛」という言葉を耳にした時、友人に対する親愛の言葉だと思っていました。しかし、友愛ユニオンメンバーとして様々な活動を行う中で、「友愛」という言葉は友人だけでなく、見ず知らずの他者も含まれていると感じております。他者(相手)の長所短所、強さ弱さ、そして自分との違いや共通点を受け入れ、理解することが友愛精神ではないかと思い、全州大学校の学生の皆さんにスピーチしました。
十人いれば十人十色の友愛の解釈、友愛精神があると思います。
スピーチは、短い時間ではありましたが、この後全州大学校の学生の皆さんとのグループディスカッションの時間が設けられているので、そこで皆さんのことを知り、私たちのことを知ってもらえたらなと思っていました。
グループディスカッションでは、私のグループは「フードロス」について、それぞれが感じていることをざっくばらんに話し合いました。グループの皆さんからの意見で一番印象に残っているのは、韓国のレストラン等は提供される食事の品数が多く、すべて食べきれないことが多いという意見でした。
確かに私が滞在したホテルの朝食も、日本と比べて品数が多いなと感じました。これは韓国の食文化が、お客さんにたくさんの食材でおもてなしを、ということの表れだそうです。日本との食文化の違いとして気付くことができました。
他にも、韓国では日本のアニメが流行っていること、日本と韓国の間で留学生の数が増えており、交流が盛んになっていること等楽しく話し合いました。
あっという間に時間が過ぎ、もっと交流し、話し合いたかったなと感じるほど充実した時間を過ごすことができました。
全州大学校から大学のマスコットキャラクターの馬ぬいぐるみをお土産に頂いたのですが、それを見るたびに今でも充実した思い出が蘇ってきます。
最後になりますが、このような貴重な訪韓プログラムに帯同できたこと、心より感謝申し上げます。
今後、このように将来を託されている私たち若者同士での交流の機会を持つことが非常に重要なのだと、今回のプログラムを通して実感しました。
友愛の活動を通して、友愛精神を育み、学び合うことができればと思っております。カムサハムニダ。
(社会人)

容中律の世界で育まれる友愛精神
北島 貴央

5月26日から28日にかけて、韓国・全州にて、全州大学校の学生たちとディスカッションを通じて交流をしてきました。移動が多く、またハードなスケジュールではありましたが、プログラムを通じて多くの発見があり、非常に貴重な経験となりました。
私が担当したテーブルでは、全州大学校の学生10人と共に植林についての理解を深め、活動をさらに効果的に進める方法について議論しました。参加した学生のバックグラウンドは非常に多様であり、高校を卒業したばかりの1年生から、兵役を終えた学生、社会人を経験した後に再び学び始めた学生まで様々でした。ディスカッションは期待通りに盛り上がり、大変充実したものとなりました。
予定された時間が短かったため、全ての意見を十分に引き出すことは難しかったものの、それぞれの学生が持つユニークな視点は非常に興味深いものでした。鳩山理事長が講演でおっしゃっていた「容中律」に基づく命題への考え方が、すでに学生たちの中に馴染んでいたのも印象的でした。一緒に植林について考えてくれた学生たちには深く感謝しています。
今回の派遣を通じて、対面での議論することの価値を再認識できました。
私たちのテーブルでは「人間社会と自然が共存できるクリーンな未来を志向しよう」という共通理解に達しました。これ自体は大きな出来事ではないかもしれませんが、日韓の若者が直接議論し、一つの結論に達した事実には非常に大きな価値があります。お互いの状況を理解し、尊重し合う姿勢がなければ、このゴールには簡単に辿り着けなかったでしょう。まさに、ディスカッションの中で友愛精神が育まれた結果だと思います。 この精神があれば、環境問題に限らず、さまざまなテーマについて対話ができると確信しました。
改めて、本当に有意義な時間でした。このような活動が今後も継続・拡大し、多くの若者に国境を超えた対話の機会が増えることを願っています。
私自身でいえば、同世代の若者たちにも同じような経験をしてもらえるよう、できることを実行に移していけたらと考えています。
最後になりましたが、私たちを歓迎してくださった全州大学校の関係者の皆さま、そして派遣をアレンジしてくださった友愛事務局や理事の皆さまに改めて感謝申し上げます。
(社会人)

Z世代における日韓交流の在り方
巳上 小楽咲

友愛小論文コンテストの韓国開催は今回が初となります。担当の攪上理事から、韓国の大学生と直接的な繋がりを形成し日韓関係の発展に貢献するという役割が、私たちユニオンメンバーに託されました。
その期待に応えるべく、私たちは友愛事務所にて計5回の事前研修を設けました。NHKの同時通訳を担当されている矢野先生による韓国に関する背景、知識の講義に始まり、全州大学校でのグループディスカッションのテーマ設定、進め方などについて話し合いを重ねました。
そしていよいよ出発の日となりました。金浦空港からバスに揺られること3時間、全州に到着しました。待ち受ける出会いに心を躍らせつつも、限られた時間の中で学生さんたちが心を開いてくれるのか不安を拭いきれないまま眠りにつきました。
翌朝はバスで全州大学校に向かいました。まず、校内施設を案内いただきました。
次に、講演会場に移動し理事長に続いてユニオンメンバーそれぞれがスピーチを行いました。
私は、インターネットを介さない直接交流の意義についてお話しました。参加者の多くが私たちの発する一言ひとことに頷くなど反応を示してくれたことで、心からの歓迎の意を感じ、緊張がほぐれた状態で、次のグループディスカッションに移ることができました。
私たちの班では、公共交通機関の利用をテーマに取り上げ、日韓の状況についての情報共有や意見交換を行いました。私と全州大学校生10人の計11人でテーブルを囲みました。参加学生の日本語レベルはさまざまで、全員の意見を聞き出すのに苦労しました。
しかし、日本語の得意な学生が韓国語を交えて積極的に周りの学生に私の話している内容を伝えくれたことで、無事に話し合いをまとめることができました。
最後に、各班によるまとめの発表と理事長の総評を以てイベントが終了しました。仲良くなれた学生との別れに寂しさを感じる一方で、日韓の絆を再確認し、達成感も覚えました。
今回の訪韓を通じて、韓国は「近くて遠い国」だと改めて感じました。
最も近い国なのに、過去の問題が積み残され、心理的には遠い存在に捉えられがちです。この壁を解消するためには、今回のような対話が重要です。
Z世代の私たちにとって、一度の出会いは一生の宝物です。実際、連絡先を交換した学生たちとは、今もSNSで交流を続けています。
最後に、私たち若者の可能性を信じ、貴重な機会を与えてくださった鳩山由紀夫理事長をはじめ全ての関係者の方に、深く感謝申し上げます。
(大学生)

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