塾の会場となる「鳩山会館」は、都内でも有数の美しい庭と、貴重なステンドグラスの装飾を始めとした「歴史的建築物」として知られています。
美しく手入れされた庭園には、季節の花が咲き誇っています。
中でもバラは有名で、春のバラの頃、秋のバラの頃は沢山の愛好家が訪れます。
その他建物までの小道は桜、紫陽花などが植えられており、季節ごとの彩りが楽しめます。
入塾式当日、桜は見事に咲き誇っていたのですが、この日は時ならぬ春の嵐で、日本の各地からやって来る塾生が無事に到着するか、心配される交通状況でした。
幸い、33名全員が時間通りに到着し、入塾式が挙行されました。
塾長・塾長代行二人の挨拶のあと、第一期塾生を代表して田中佐知子さんの宣誓が読み上げられました。
その後、塾長から塾生一人ひとりに、塾生証とバッヂが手渡され、入塾式は終了しました。
式典の後、会場を一階に移し、懇親会が開催されました。
川手正一郎塾長補佐の乾杯の音頭で始まった懇親会では、塾生同士初めて会ったとは思えない和やかさで話が弾みます。
大学の同級生同士が再会するという、劇的な場面もありました。
鳩山由紀夫塾長代行は、都合で中座されましたが、井上和子塾長、鳩山邦夫塾長代行は出席。
塾生も勇気をもって話しかける者、憧れの目で眺めている者と十人十色。
しかし一年後には、全員が一つとなって、塾長をはじめ多くの方とお話を進めることとなるでしょう。
「入塾おめでとうございます。そしてご入塾ありがとうございます」という言葉から始まった塾長の挨拶は、女性らしい優しさに溢れていました。
また、哲学者マルティン・ブーバーの著書『我と汝』を取り上げ、鳩山友愛塾で学ぶ「友愛精神」は「我と汝」の関係の最も望ましいかたちだと思っています、と塾長としての核となる思いを伝えました。
「皆様方が真剣な思いをもって、鳩山友愛塾で学んでくださるということを、心から期待している一人です」と鳩山由紀夫塾長代行は切り出しました。
そして「祖父・鳩山一郎の友愛精神」が基調にならなければ、この国は、あるいは世界は変わらないと兄弟姉妹三人が、共通して思っています。
友愛精神とは、私なりに「自立と共生」と理解しています。
今こそ友愛精神が必要なときです。と「友愛精神」への熱き思いを語りました。
「1年間の勉強を通して、鳩山友愛塾の塾生としての誇りをもって行動をしていただきたい。そして意識の高い人間となって巣立っていただきたい。」と入塾生を励ましました。
加えて、この塾は、政治家を育てるとか経済人を育てるとかの目的で設立された塾ではありません。
皆さんに何か結論を求めるわけでもありません。
意識を高め、将来を見通す皆さんになっていただきたい、と鳩山友愛塾の精神を語りました。